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猛暑も和らぎ、八王子の街にも秋の気配が近づきはじめる初秋の候。
これから八王子は高尾山の紅葉もはじまり、1年でもっとも活気付く観光の季節ですよね!
さて本日は、そんな初秋の八王子を盛り上げるイベント「越中八尾おわら風の舞 in 八王子」を取材してきたのでご紹介!
八王子駅周辺の商店街が、富山県の伝統的な民謡に包まれる1日...
今年で15回目の開催になるから知ってる人も多いと思うけど、「越中八尾おわら風の舞 in 八王子ってどんなイベントなの?」って人のために、越中八尾おわら風の舞 in 八王子の魅力をレポートしたいと思います!
越中八尾おわら風の舞 in 八王子とは?
越中八尾おわら風の舞 in 八王子は、毎年9月に八王子駅周辺の商店街(西放射線ユーロード周辺)で開催される観光イベント。
※アクセス方法やタイムスケジュールなどイベントの詳細ははちなびイベントページをチェック!
今年で開催15年目を迎える越中八尾おわら風の舞 in 八王子は、富山県富山市八尾(やつお)地域に伝わる民謡行事「おわら風の盆」を元にしたイベントで、「越中おわら節」を演奏しながら踊り手たちが商店街を練り歩く「町流し」や「輪踊り」が行われます。
※2017年は台風の影響により雨で中止になりました
越中八尾おわら風の舞 in 八王子では、八王子の踊り手のほか、おわら風の盆の本場である「富山県八尾町おわら保存会西町支部」のステージ踊りも披露。
他にも越中八尾おわら風の盆公式グッズや富山県特産のしろえびせんべいの販売も!
幻想的で優美な踊りと哀愁漂う音色で、八王子に居ながら越中八尾の伝統に触れられるイベントになっています。
▶︎越中八尾おわら風の盆
越中八尾おわら風の盆(おわらかぜのぼん)は、富山県富山市八尾地域に伝わる民謡行事。
毎年9月1日(二百十日)から3日にかけ、三日三晩、涼しげな浴衣で踊り手たちが「越中おわら節」に合わせて舞いながら町を練り歩き、擦弦楽器(さつげんがっき)や胡弓(こきゅう)の音色が初秋の夜を彩る祭りです。
(曜日にかかわらず日程は固定)
越中八尾おわら風の盆は極めて芸術性の高い祭りとして知られていて、1922年(大正11年)、第二回全国民謡大会で日本一に輝き全国に知れ渡りました。
この祭りは「風の盆」の名の通り、二百十日の風の厄日に風神鎮魂(台風のこと)を願う祭りで、大正9年に誕生した「おわら研究会」によって改良され、昭和4年に結成された「越中八尾民謡おわら保存会」が守り続けてきた伝統ある民謡行事です。
▶︎どうしておわら風の盆が八王子に!?
写真は開会セレモニーの一幕。富山県八尾町おわら保存会西町支部の方々に八王子の踊り手から感謝の気持ちを込めて花束贈呈!
富山市八尾地域で開催される越中八尾おわら風の盆は、例年25万人もの見物客が訪れる伝統行事。
本来「おわら風の盆は門外不出」とされている行事なんですよ。
しかしながら、八王子の商店街のみなさんが八王子の初秋の風物詩にするべく熱意を伝え、「特別に1日だけ。門外不出は破れないので、名前を変えるなら...」ということで許可してもらえる運びになったそう。
なので八王子バージョンは「風の舞」という名前になってるんですね!
八王子といえば、絹の街。
実は富山市八尾町も蚕(かいこ)で繁栄した養蚕の町!
東京、富山と遠く離れた場所だけど、意外にも共通点を持っていたこともあり、「東京で本場おわら風の盆の踊りが見られるイベント」としてスタートすることができたそうですよ!
※現在、東京でおわら風の盆が見られるのは八王子・杉並区西荻(西荻おわら風の舞)だけです。全国的にも極めて珍しい
越中八尾おわら風の舞スタート!
さて、ここからは2018年「越中八尾おわら風の舞 in 八王子」の様子をレポートしていきます!
18:00に横山町公園で開会セレモニーがスタート!
石森市長をはじめ、来賓のみなさんが「台風のこの季節、毎年雨が降らないか不安で...」と口々におっしゃっていた通り、今年も雨がちょっと心配な天気...
もともとおわら風の盆は豊作を願い、台風被害を鎮めるための行事だからね!
この時期に開催するから、こればっかりは仕方ない...
開会セレモニーの後、18:20からさっそく富山県八尾町おわら保存会西町支部の方々によるステージ踊りがスタート!
富山県民謡「越中おわら節」の旋律にのせて、踊り手たちが出てきました!
黒の法被(はっぴ)に猿股(さるまた)の衣装は男性の踊り手。
越中八尾おわら風の舞(風の盆)の踊り手は、この顔が見えなくなるほど深く被った編笠が特徴。
続いて涼やかな浴衣で女性の踊り手も登場!
越中八尾おわら風の舞(風の盆)で女性が着る浴衣は、胴まわりや袖の部分におわら節の歌詞が染め抜かれているのが特徴。
各町、年齢によって色やデザインが違う浴衣を着るそうですよ。
「正面からも撮りたいな...」と、移動しようとしたら...
気がつけばこの人だかり!!!
当初、ほんの少しだけど小雨がぱらつく時間もあった影響で、ステージ前に設けられた座って見られるビニールシートも人がまばらだったのに!!!
ぜひ実際に見て、聴いて体験して欲しいんだけど、越中八尾おわら風の舞(風の盆)の踊り、「越中おわら節」の旋律が「極めて芸術性が高い」って言われる所以がこれですよ。
三味線が奏でるリズムと音、胡弓(こきゅう)の優しく切ない音色、おわら節の唄い手の力強くも訴えかける声、踊り手の可憐な舞い、伴奏と囃子すべてが心地よく頭に入ってくる。
特に胡弓(こきゅう)が入る民謡は珍しいらしく、全体的にどこか儚げな、記憶の片隅をくすぐるような魅力に溢れてるんです。
みんな、雨が気になりつつも足を止めて見たくなる理由がわかる!
この富山県八尾町おわら保存会西町支部によるステージ踊りは、横山町公園(18:20〜)、中町公園(19:15〜)、三崎町公園(20:00〜)の3箇所でそれぞれ見ることができます。
越中八尾おわら風の舞 in 八王子の流し踊り
引用:第15回 越中八尾 おわら風の舞 in 八王子 2018
さて、お次は越中八尾おわら風の舞の流し踊り!
流し踊りは西放射線ユーロード周辺の通りで、それぞれ時間をずらして行われます。
●ジョイ五番街通り
↓
●駅前銀座通り
↓
●パーク一番街通り
↓
●中町地区(放射線ユーロード・輪踊り)
↓
●中町花街
の順番!
流し踊りは、地元八王子の団体や愛好会の方々による踊りです!
(こちらも富山県八尾町おわら保存会西町支部の方々から踊り方のご指導いただいてる本場の踊り!)
まずはジョイ五番街通りからスタート!
八王子駅周辺が、きらびやかな浴衣で舞う踊り子と越中おわら節の音色に包まれていく様は、この越中八尾おわら風の舞 in 八王子ならではの景色。
沿道の通行人も、思わず足を止めて魅入る姿がたくさん見られました!
ここからは写真をズラズラーっとダイジェストで雰囲気を味わってもらえれば!
どうですか、このえも言えぬ都会と伝統民謡の融合した景色!
本場、富山県八尾町のおわら風の盆では見ることができないはず!
(同様に本場の雰囲気は富山でしか見れないけれども)
毎年楽しみにしている熱心な「おわら風の舞」ファンも年々増えているそうで、特にご年配のアマチュアカメラマンの方が多かったですね。
こちらは放射線ユーロードの輪踊り & 流し踊り!
今回は夜の取材だけだったので撮れなかったけど、この輪踊りは昼の部があるんですよ。
越中おわら節「豊年おどり」、八王子の民踊「おりゃせ節」が参加自由で楽しめるよ!
越中八尾おわら風の盆公式グッズ
そして放射線ユーロード先端の入り口では、越中八尾おわら風の盆公式グッズも販売!
Tシャツやカレンダー、クリアファイルといった公式グッズのほかにも...
特産品「富山湾のしろえびせんべい」も!
「ぜひぜひ食べて!」と、いただいたんだけど...
エビの香りがすごくて上品な味わいで美味しい!!!
北陸新幹線の金沢駅でもめちゃくちゃ売れてるお土産っていうのも納得。
こんなにエビの香りが詰まったせんべい初めて食べたわ...
越中八尾おわら風の舞は、富山県の魅力がたっぷり詰まったイベントでした。
越中八尾おわら風の舞 in 八王子まとめ
「夏には八王子まつりやさまざまな祭りがあるけど、それからいちょう祭りまで何もないので八王子の人たちが楽しめるイベントを開催したい」
そんな想いからスタートした越中八尾おわら風の舞。
今では地元の八王子をはじめ、東京各地にファンができるほど人気のイベントとして開催されています。
特に「音」について、言葉で表現するのがとても難しいんだけど、本場富山の越中八尾おわら風の盆を見に日本中から観光客が訪れる理由が、今回よくわかった気がする。
(八王子から富山の越中八尾おわら風の盆を見に行く観光客も多いそうです)
越中八尾おわら風の舞(風の盆)は、音、衣装、踊り、それらすべての空気感が独特。
これは見た人じゃないとわからないと思うので、ぜひ来年は生で越中八尾おわら風の舞を見てもらえたらと思います!
個人的には超おすすめですよー!