content_start
2018年7月21日(土)に八王子市役所前・鶴巻橋下河川敷広場で開催された「第25回 平和祈念 八王子とうろう流し」に行ってきました!
実はお恥かしながら、僕は八王子市でとうろう流し(灯篭流し)が行われていることを今回初めて知ったんだけど...
今回は、先祖の供養、そして平和への願いを込めて、八王子市民と八王子市仏教会の僧侶が浅川に流す幻想的な灯篭の送り火の模様をお伝えしたいと思います!
平和祈念 八王子とうろう流しとは
八王子とうろう流しは、終戦により戦死者の慰霊のため、50回忌となる平成6年(1994年)の節目から八王子市仏教会を中心に始められた行事。
(旧:平和祈念・浅川とうろう流し。終戦60周年となる平成17年に八王子とうろう流しに改称)
「生きる者には"活力"を、逝きし者には"やすらぎ"を」
という願いを元に、平和祈念 八王子とうろう流し実行委員会が毎年7月に八王子市役所前・鶴巻橋下河川敷広場で開催している夏の風物詩イベントです。
※とうろう流し(灯篭流し)の意味は、死者の魂を弔って灯籠やお盆の供え物を海や川に流す行事。似た行事に長崎県の精霊流しというものもあります。
平和祈念 八王子とうろう流しでは、先祖供養のとうろう流し(灯篭流し)だけでなく、後援の公益財団法人日本ユニセフ協会などと連携し、阪神淡路大震災や東日本大震災、熊本大地震の復興支援募金活動も続けています。
また平和祈念 八王子とうろう流しの会場では模擬店の出店もあり、例年3000人前後の八王子市民が美しいとうろう(灯篭)の風情を見に参加されているそうです!
▶︎第25回 平和祈念 八王子とうろう流しのスケジュール
15:00 受付開始
15:30 オープニングイベント よさこいソーランと和太鼓
18:15 記念式典
18:30 とうろう流し・法要
22:00 終了(あくまでも予定時刻でとうろうが流し終えると終了となります)
▶︎第25回 平和祈念 八王子とうろう流し
会場:八王子市役所前・鶴巻橋下河川敷広場
主催:平和祈念 八王子とうろう流し実行委員会
共催:八王子市仏教会 立正佼成会八王子教会 八王子食堂ネットワーク
世界連邦運動協会八王子支部 八王子市子ども会育成団体連絡協議会
ボーイスカウト八王子協議会 拓殖大学国際ボランティア愛好会
模擬店協力:ミナモ(元本郷町一丁目) なごみ会(元本郷町二丁目)
後援:公益財団法人日本ユニセフ協会 公益社団法人八王子観光コンベンション協会
協賛:八王子葬祭業協同組合 八王子石材工業組合 八王子生花商組合
(株) ヒラツカ印刷社 (有)伊藤祐次商店 (株) 岡田屋
協力:東京都立南多摩中等教育学校有志
第25回 平和祈念 八王子とうろう流しスタート!
さて、それではここから第25回 平和祈念 八王子とうろう流しをレポートしていきます!
少し陽が傾き始めた17時過ぎに、第25回 平和祈念 八王子とうろう流しが開催される八王子市役所前・鶴巻橋下河川敷広場に到着。
オープニングイベントの和太鼓の演奏が続いてます!
太鼓の音を聴くと、不思議と「夏の風物詩を満喫」してる感が湧いてきてテンションが上がる!
会場の模擬店では焼き鳥やホットドッグにわたあめ、ソフトドリンクやアルコール類の販売も行われてます。
個人的にこういったお祭り感のあるイベントだと想像してなかったけど、会場には多くのお子様連れの家族が参加されていたので、子供には嬉しいポイントですね!
ちょうど、夕飯前で小腹が空く時間帯だからねー
今も続く災害復興支援活動
平和祈念 八王子とうろう流しでは、戦死者や先祖供養だけではなく、「いま日本に起きている災害」にも目を向け、今年大きな被害をもたらした西日本豪雨の募金活動など、災害復興支援活動も行なっています。
当日行われていた手ぬぐい販売、扇子販売の収益金は熊本大地震の復興支援募金として寄付されるそうで、2017年からはフードリサイクル(賞味期限が1ヶ月以上残った食べない食料の寄付)も開始しました。
こちら「オリジナルスタンプを使って扇子を作ろう!」のコーナー!
子供たちに大人気!
夏休みにいい思い出作りになりますよね。
おぉ〜!
すごく上手にできてる!
女の子らしいカワイイ扇子で笑顔もキュート!
平和祈念 八王子とうろう流し参加の流れ
平和祈念 八王子とうろう流しは基本的に無料で見学できるけど、先祖供養のとうろう流し(灯篭流し)に参加するには申し込みが必要。
八王子市仏教会の各寺院(詳細は公式ホームページ参照)で事前に申し込むか、平和祈念 八王子とうろう流し当日に受付で申し込む方法の二つがあります。
▶︎参加費:1000円
こちら平和祈念 八王子とうろう流し会場の受付の様子。18時頃はけっこう混み合ってますね。
申し込みすると、平和祈念 八王子とうろう流しの案内と、とうろう(灯篭)が貰えます。
ここに必要事項を書き込み、次へ進む!
記入が終わったとうろう(灯篭)は、こちらの拓殖大学国際ボランティア愛好会のみなさんが組み立てて準備してくれます。
(なのでとうろうの作り方を知らなくてもOK!)
平和祈念 八王子とうろう流しでは、夜間の安全面に配慮しとうろう(灯篭)はすべてスタッフによって浅川へ流されるので、ここまでくれば後は拓殖大学国際ボランティア愛好会のみなさんに任せるだけ!
ロウソクと土を入れてもらえばとうろう(灯篭)の完成!
着々と準備が進み、みんなのご先祖様への想いを込めたとうろう(灯篭)がズラリ。
あとは平和祈念 八王子とうろう流しのスタートを待つだけです!
記念式典・とうろう(灯篭)流し・法要開始!
陽が落ちはじめた18時過ぎから記念式典が開始!
平和祈念 八王子とうろう流し実行委員会 実行委員長の松本智量さん(浄土真宗本願寺派 延立寺住職)や、石森孝志八王子市長の挨拶のあと、僧侶の入場によりとうろう流し(灯篭流し)と法要がはじまります。
とうろう(灯篭)にも火が!
八王子市仏教会の寺院の僧侶による法要も始まり、これと並行してとうろう流し(灯篭流し)がスタート。
ボーイスカウト八王子協議会・拓殖大学国際ボランティア愛好会のみなさんによって、八王子市民の平和とご先祖様への想いを乗せたとうろう(灯篭)が浅川に!
当日は浅川の水位や流れもとうろう流し(灯篭流し)にちょうどいい流れでしたが、水位が低い年や、逆に流れが強すぎる年もあるそうで、とうろう(灯篭)がちゃんと下流に流れていくよう、かなり多くのスタッフが浅川に配備されてます。
次第に空は夕闇に包まれはじめ、日中は祭りの様相もあった平和祈念 八王子とうろう流しが幻想的な景色に。
平和と先祖への感謝の想いを乗せて、浅川の水面をゆっくりと流れゆくとうろう(灯篭)たち。
東京では浅草や隅田川のとうろう流し(とうろう流し)が有名だけど、平和祈念 八王子とうろう流しもぜんぜん負けてない!
なんといっても八王子には、都内にはない川の水の美しさ、自然風景があるからね。
都内と違って光が少ないから、平和祈念 八王子とうろう流しのとうろう(灯篭)がすごく幻想的に見える!
鶴巻橋より下流100mほどの場所まで流れたら、とうろう(灯篭)は回収されます。
だいたい、とうろう(灯篭)が流れるエリアは全体で約200mほど。
18時過ぎから平和祈念 八王子とうろう流しが開始され、だいたい20時には流し終える(天候や年によって異なる)感じみたいです。
なので、来年この「平和祈念 八王子とうろう流しを見たい!」という人は、19時までには到着するようにすればいい感じで見学できると思います!
供養と世界の平和を願う灯火を多くの人たちの力で
今回、はじめて参加させてもらった平和祈念 八王子とうろう流し。
改めて八王子の自然の美しさと、情緒ある風情の趣きに心打たれるものがありました。
「今年は八王子空襲から75年になります。その75年間、同じ被害をうける戦争が行われなかったことの重さを胸に刻みながら、この平和を長く続けたい。しかしその平和の陰で、自然災害などで苦しんでいる方々がいらっしゃる。これからも、そんな方々に思いを寄せる場になるようにしていきたいと思います。今後はもっと多くの方々に知ってもらうために、ユーロードで開催されるイベントや八王子祭りなどに並ぶ夏の風物詩になればと願っています」
そう話してくれたのは、平和祈念 八王子とうろう流し実行委員会長を務める松本智量さん(浄土真宗本願寺派 延立寺住職)。
同日、来賓の挨拶で石森八王子市長の言葉にもありましたが、八王子市は東京都で最も多くの土砂災害警戒区域のある地域でもあるんです。
平和とは当たり前に存在するものじゃなくて、人々の努力により継続し、しかし何かのきっかけで突然失われてしまうもの。
浅川を流れるとうろう(灯篭)を見ていると、ふとそんな思いが頭をよぎりました。
もちろん、平和祈念 八王子とうろう流しを見て、模擬店を楽しんで、それもいいんだけど、ぜひ来年参加される方には平和を考え、いま苦しむ人に目を向ける機会になればいいなと思います!