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今月のはちなびは、八王子市内のスープカレー専門店を巡る「スープカレー強化月間」!
「なぜにスープカレー?」
と、不思議に思う人もいるかもしれないけど...
実は近年、八王子はスープカレー発祥の街として知られる北海道札幌市から、行列のできる名店が続々とオープンしてるんですよ!
とはいえ僕は、あまりスープカレーに馴染みがある方ではなかったんですよね...
しかしグルメサイトの口コミを見ていると、「一度食べたらクセになる」と大人気の兆候が!
「これははちなび読者のみなさんにお伝えせねばなるまい!」
(謎の使命感)
ということで、今回は八王子市に初めて本場北海道のスープカレーの味を定着させたといわれる、スープカリー専門店 奥芝商店 八王子田代城さんにお邪魔してきました!
2012年には食べログベストランチ100に選出され、2013年にアド街ック天国にもランクインした、連日行列ができる元祖海老スープカレー店の味や如何に!?
奥芝商店 八王子田代城は八王子駅からすぐ!
引用:GoogleMap
奥芝商店 八王子田代城は、JR八王子駅から徒歩5分ほどの距離にあります。
八王子税務署のすぐ近くですね!
駅前の道を歩いていると、右手にお店が見えてきます。
和風で古い料亭のような佇まいは、奥芝商店 札幌本店が古民家で営業されているお店で、その雰囲気を模したデザインなんだとか!
お店の入り口には整理券が発券される受付案内パネルが!
混雑している時は、ここにおおよその待ち時間が表示されるようになってるんだね。
さすが行列ができるお店!
奥芝商店 八王子田代城の店内は土足禁止です。
ここからスリッパを履いて入店!
昭和レトロな演出で優しい雰囲気の店内
奥芝商店 八王子田代城の店内は、昭和レトロな雰囲気たっぷり!
これも奥芝商店 札幌本店の店内と同じイメージなんです。
奥芝商店 八王子田代城の座席は、カウンターのほかにテラス席(個室)、テーブル席、座敷があります。
スープカレー屋さんに座敷って珍しくない?
と思ったんだけど、これも奥芝商店 札幌本店にあるものだそうですよ!
奥芝商店の支店1号店となった八王子田代城
ここ八王子にある奥芝商店 八王子田代城、実は奥芝商店の支店第1号店なんですよ。
もともと奥芝商店は古民家で営業する小さなお店で、元祖海老スープカレーを生み出した名店ながら支店などを出す気は一切なかったそうです。
しかし、北海道札幌市出身の田代さん(オーナー)が、たまたま地元の人の繋がりで奥芝商店の店主と知り合う機会があり、支店の出店を許可してもらえたんだとか。
この偶然の出会いがなければ、八王子で、いや東京で奥芝商店の元祖海老スープカレーを食べることはできなかったわけですね!
もう運命ですね、これは。
それから本店で修行を積んだ田代さんは、奥芝商店初となる支店を八王子にオープン。
お客様一人ひとりの注文ごとに味を都度作っていく調理法は、多くの来客に対応が難しいため、広告などのプロモーションは一切していなかったそうです。
でも...
本物の味はまたたく間に口コミで広がり、10ヶ月目には行列ができるスープカレー店になっていたんだとか!
やっぱり、本当に美味しいものはちゃんと伝わるんですね!
メニューを選ぶ時間も楽しめる
奥芝商店 八王子田代城のメニューはちょっと複雑。
簡単に説明すると
1 カレーのスープを選ぶ(エビスープ・チキンスープなど)
2 メインの食材を選ぶ(やわらかチキン・海老の宝石箱など)
3 トッピングを選ぶ(野菜・温泉玉子・チーズなど)
4 辛さを選ぶ(13段階!)
5 ライスを選ぶ(白米・数量限定玄米など)
こんな感じの流れ!
組み合わせだけで100種類以上にもなるんだとか...
どれにしようか迷いますよねぇ...
でも大丈夫!
奥芝商店 八王子田代城は「スープカレーを食べに行く時から、メニューを選んでいる時間、料理を待っている時間、美味しく食べる時間、そして帰宅するまで、すべてを楽しんで思い出にできるサービス」をコンセプトに営業されているそう。
なので、こうやってメニューを選ぶ時間もゆっくりと楽しんでくださいね!
(ちなみにテイクアウトメニューもあるので持ち帰りもできるよ!)
そして僕はもちろん、元祖海老スープで海老の宝石箱を注文!
(1680円 + 生クリーム150円 辛さは2)
注文を受けてからひとつひとつスープを調合
取材をして実際に見て感じたんですが、とにかく奥芝商店 八王子田代城のスープカレーは手間暇かけて作られてる!
タレ、スープ、スパイスを注文に合わせて都度調合し煮詰めます。
これが元祖エビスープ!
お店に入った時から香っていた美味しそうな匂いはコレですね!
エビスープは、北海道から取り寄せた数千匹の甘エビの頭からとったもの。
ものっすごい良い香りが...
タレ、スパイス、エビスープが煮詰まったら、キャベツ、玉ねぎ、ニンジンを投入。
ああ...早く食べたい...
こちらが海老の宝石箱の具材!
甘エビの唐揚げ、エビフライ、生エビせんべい、エビクランキー、バナエイエビの剥き身、エビ団子です。
そして最後に、この野菜は素揚げにして盛り付けられます!
大きな野菜を、素材の味を生かした状態でゴロッと入れるのがポイント。
スープをお皿に入れて具材を盛り付ければ完成!
いろいろ説明をしてもらいながらなので余分な時間がかかってますが、調理時間は約20分ほどですかね。
常識をくつがえす濃厚なエビの香りとコク!
ものっすごい海老の香り。
もう香りだけで十分に美味しい。
凝縮された甘エビの香りに、スパイシーなカレー香りが合わさり、いままで嗅いだことがないくらい美味しそうな匂いがする!
具が多いので、食べやすいようにスプーンの他にお箸もちゃんとついているのが嬉しいですね。
海老の宝石箱には、最後に桜エビと岩のりがトッピングされます。
これがさらに磯の香りを増幅させるアクセントに!
甘エビの唐揚げがもうね...
表面はパリッとしているけど中はぷりっぷりで、当然ながらエビスープとすんごく合う!
まずは食前の小鉢からいただきます。
これは薬膳スパイスのかかったきんぴらごぼうで、食欲増進と消化を良くしてお腹を整えてくれる効果があるそう。
そしてものっすごい美味しい!
ご飯にレモンを絞ってかけます。
珍しいよね?
ご飯にレモンを絞ると、サッパリとした後味でスープを味わえるんだとか。
これぞ奥芝流。
お待ちかねの元祖エビスープカレー!
香りはもう言わずもがな、口に含むと...
!!!?
言葉が出ないほど美味しい!!!
スプーン一杯で奥深いスパイスの香りが口いっぱいに広がり、すぐに凝縮された甘エビの旨味と香りが追いかけてくる!!!
なんだこれは。
正直、驚いたというか、
これまで食べていたスープカレーはなんだったのかと疑うほど常識を覆された...
今回注文したのは2番目の辛さ(如月 中辛くらい)だったんだけど、出汁から溢れる甘エビの甘さをかなり強く感じられるため、スパイシーでありながら辛さはそこまで強く感じない。
(生クリームのまろやかさもあると思います)
とにかく、美味しいのひとこと。
そして野菜がまた本当に美味しい。
驚くほどに素材の味と食感が出てるんです!
普通、よく知るカレーに入っている野菜といえば「カレーの味がする野菜」じゃないですか?
奥芝商店 八王子田代城のスープカレーは、「野菜の味がするカレーの具」なんですよ。
濃厚なエビスープと一緒に口に入れたら、もちろんスープのスパイシーな味とエビの出汁に絡まり、甘辛い風味を感じる。
でも、はっきりと野菜が美味しいと主張してくるんです。
伝わるかな〜...
本当にキャベツは甘いし、彩り鮮やかなナスやピーマンはしっかり野菜の旨味を主張してくる。
これ、多分ですけど野菜が嫌いなお子さんでも喜んで食べられると思います。
そして必ず伝えたいことが。
奥芝商店 八王子田代城の元祖エビスープカレーのスープは、食材ごとに、口に入れると表情が変わります。
キャベツと一緒に食べるとスパイシーさが強く感じられ、ナスと一緒に食べると甘さを強く感じる。
理由がわからない...
魔法のスープとしか例えようがない!
スープと具があまりにも美味しくて、ご飯食べるの忘れてました。
ライスは少し固めですね。
スープカレーの食べ方は、ご飯をスプーンに適量乗せ、それをスープに入れて染み込ませます。
こんな感じ!
そしてそれを口に運べば...
当然ながら最高に美味しい!!
例えるならば、濃厚な甘エビの出汁を使用したスパイシーな雑炊といっても過言ではないかもしれない。
(カレーです)
先ほどライスに絞ったレモンが、これまたサッパリとした後味を奏でてくれていい仕事してる!
「ハマるお客様も多いです」
というのも、すごく納得。
個人差はあると思うけど、一般的な中辛くらいのカレーに近づけるなら4番目くらいの辛さ(卯月)がいいかもしれないですね。
元祖エビスープカレーおそるべし...あっという間に完食しました。
ごちそうさまでした!
「八王子をスープカレーの街にしたい」
取材当日、オーナーの田代さんと、店長の阿地さん(上記写真)に話を聞くことができました。
「関東でスープカレーが流行らない理由は、本当に美味しいスープカレーがなかったからだと思っていて。だから本物の味を八王子に持ってきて、お客様に提供したいという想いではじめました。結果、想いと味がお客様に伝わり、本物のスープカレーが浸透したことは嬉しいです。今後は八王子をスープカレーの街にするべく、地元八王子産の素材を使ったメニューなどを広げていけたらと思っています」
田代さんはこう話してくれました。
また飲食業務のステータス向上にも力を入れていて、過酷な労働条件の見直しや、ワークライフバランスの充実にも取り組んでいるそう。
日曜日のディナータイムがお休みなのも、このためなんですね!
そして阿地さん。
「お客様がお店に向かう時から、帰宅するまでのストーリーをプロデュースできるお店でありたい。ご家族で『奥芝商店に行こう!今日は何を食べようかな...』と予定を立てて、来店いただき、ゆっくりとした時間を使って普段話さないような会話などしてもらい、美味しいスープカレーを食べて、そこでまた会話が弾んだり。料理、そして奥芝商店にご来店いただいたその日を思い出にしていただけるよう、努力しています」
美味しいのは当たり前。
その美味しいを、思い出にできるストーリー(感動)を奥芝商店 八王子田代城では提供しているのです。
八王子がスープカレーの街になるのは、近い未来のことかもしれませんね!
現在、八王子の奥芝商店は今回取材させてもらった八王子田代城のほか、駐車場のある八王子片倉城店もあるので、ぜひ本場のスープカレーを食べに足を運んでみてください!
住所 東京都八王子市子安町4-5-5
TEL 042-627-0134
営業時間 11:00~14:30 LO /17:30~21:00 LO(火〜土・祝) 11:00~15:30 LO(日 ランチ営業のみ)
定休日 月曜日(祝日でも定休・日曜ディナー休み)
座席数 カウンター5席・テーブル1席・座敷2席・テラス席1席
オープン日 2007年12月17日
予約 可(平日のみ)
タバコ 禁煙
駐車場 なし
HP http://www.okushiba-kokoroba.com
アクセス JR八王子駅南口から徒歩5分
住所 東京都八王子市片倉町119-1
TEL 042-683-1148
営業時間 11:00~14:30 LO /17:30~21:00 LO(火〜土 祝日は20:30 LO) 11:00~15:30 LO(日 ランチ営業のみ)
定休日 月曜日(祝日でも定休・日曜と木曜はディナー休み)
座席数 カウンター6席・テーブル10席・座敷14席
オープン日 2016年2月16日
予約 可(平日のみ)
タバコ 禁煙
駐車場 有り(9台)
HP http://www.okushiba-kokoroba.com
アクセス 京王高尾線 京王片倉駅から徒歩10分 JR横浜線 片倉駅から徒歩15分