【清水工房・揺籃社 ニュースレターVol.55】
月に一度、お世話になっている方にお送りしているニュースレター。10月号を発行しました。ご笑覧ください。
色川大吉著『不知火海民衆史』、小倉英敬著『1960年代ゲバラの足跡と「1968年」論』などを紹介しています。
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皆さま、いかがお過ごしでしょうか。
八王子市追分町の印刷・出版の会社、「清水工房・揺籃(ようらん)社」です。
歴史家の色川大吉先生が9月7日、ご逝去されました。享年96歳。
一時期、八王子に居を構え、社会運動家の橋本義夫さんらと交流、
橋本さんが提唱していた庶民の文章運動「ふだん記」を世に広めて、ご自身が名付けた「自分史」の興隆に寄与されました。
また、民衆史研究にも精を出され、その集大成ともいうべき活動が、水俣病を各界の有識者が調査した「不知火海総合学術調査団」でした。
色川先生は団長として10年間、かの地を不定期で訪れ、石牟礼道子さんの案内などで聞き取り調査に取り組まれました。
その調査結果は『水俣の啓示』として編まれましたが、これは編著であり、水俣に関する色川先生の単著は1冊もないまま時が経過。
いつか出版をと願っていた色川先生は、かつて大学の紀要に発表した論考などを集めて、
2020年10月に揺籃社より『不知火海民衆史 上下巻』(上巻=論説篇、下巻=聞き書き篇)を出版。
念願を叶えられました
心よりご冥福をお祈りいたします。
さて、ニュースレター最新号をお送りします。
もし、ご不要の方がいらっしゃいましたら、お手数でもご一報いただければ幸いです。
★【齊藤勉氏講演会「八王子の戦跡」】
この秋、昨年刊行した『ガイドブック 八王子の戦跡』を監修いただいた齊藤勉氏を講師に迎え、市内戦跡の特徴などを語っていただく講演会を開催します。
今回は会場での受講に加えて、清水工房初の「You Tubeライブ」での限定生配信もあります。
ふるってご参加ください。
・日 時 2021年10月22日(金)10:00~12:00
・会 場 八王子市学園都市センター第1セミナー室(八王子オクトーレ12F)
・受講料 1000円(当日、お支払いください)
・応募方法 電話042-620-2615かFAX042-620-2616かメールinfo@simizukobo.comにて、郵便番号、住所、電話番号、お名前をお知らせください。
受付後、会場受講希望の方は参加証を送付します。
オンライン受講の方は視聴先URLを講演の3日前までにお送りします(ゆうちょ銀行「はちとぴサポーターの会」口座00110-4-0514170に事前のお振り込みを)。
・募集人数 会場受講に限り30名(先着順ですのでお早めに)
※新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、内容の変更や中止の可能性があります
★【第24回日本自費出版文化賞発表】
去る9月8日に、「第24回日本自費出版文化賞」(NPO法人日本自費出版ネットワーク主管、朝日新聞社など後援)の発表があり、
埼玉県の藤沼敏子さん著『あの戦争さえなかったら 62人の中国残留孤児たち(上)―北海道・東北・中部・関東編―』
『あの戦争さえなかったら 62人の中国残留孤児たち(下)―関西・山陽・四国・九州・沖縄・中国の養父母―』が大賞に選ばれました。
その他、部門賞7点、特別賞7点も選出されました。
また、賞の創設時から20年の長きにわたり審査委員長を務められた色川大吉先生には、『不知火海民衆史 上下巻』の出版と併せ、
長年の功績をたたえて特別功労賞をお贈りすることが決まりました。
それでも入選という結果はお見事です。
皆さま、おめでとうございます。
日本自費出版文化賞は、賞レースが目的ではなく、自費出版文化の醸成と継承を旨としていて、選考委員長はルポライターの鎌田慧氏、
選考委員には作家の中山千夏氏、クリエイティブ・ディレクターの小池一子氏、大学教授の成田龍一氏などが名を連ねています。
清水工房・揺籃社では、自社で発行した書籍の大半を、著者の許可を頂戴して応募しています(応募費用は当社負担)。
★【揺籃社の新刊・小倉英敬さん著『1960年代ゲバラの足跡と「1968年」論』】
本書は「グローバルヒストリーとしての「植民地主義批判」」シリーズの第4巻に当たります。
著者は1960年代の高校時代から反戦・平和運動に関わってきました。
1970年前後には、本書で取り上げた「1968年」現象と位置づけられる社会運動に参加。以来、青年時代の社会意識、問題意識を継続してきたといいます。
特に、1967年10月9日にボリビアで殺害されたエルネスト・チェ・ゲバラの生き方、死に様に自分の人生の歩み方を決めるうえで大きな影響を受けたそうです。
本書では、ゲバラについて著者独自の「真説」を展開し、さらにそこへ自身が体験した「1968年」現象を重ねる「グローバル・シックスティーズ」研究という新しい見方を提起しています。
「唯一負ける闘いとは、諦めてしまう闘いである」という裏表紙のゲバラの言葉が熱く響きます。
「グローバルヒストリーとしての「植民地主義批判」」シリーズの既刊は以下の通り。
・第1巻『「植民地主義批判」再考―グローバルヒストリーとしての「植民地主義批判」に向けて―』 A5判280P並製本、税込3080円
・第3巻『マーカス・ガーヴェイの反「植民地主義」思想―パンアフリカニズムとラスタファリズムへの影響―』 A5判260P並製本、税込2860円
★【「はちとぴ」へのご意見お寄せください 編集部・増沢記】
いつも「はちとぴ」が完成した後は、取り上げ方に問題はなかったか、誤りはないかといったことを気にしながら、
はちとぴサポーターの方に発送して、関係者や設置場所にお届けしています。
楽しみにしている方々の声をいただくと、とても励みになります。
一方で毎号「はちとぴ」が完成すると、すぐに次の号の内容を検討しなければなりません。
次はどんなテーマにすればいいのか、どうしたら楽しく読んでもらえるのか……。
ああでもない、こうでもないと思いを巡らせています。
誌面作りのヒントにさせていただければとの思いで、先月刊行された「はちとぴ」では久々にアンケートを掲載しました。
おかげさまで早速返信をお寄せくださる方もいて、うれしい限りです。
まだまだ多くの皆様のご意見を募集しています。
専用フォーマット
からも応募できますので、お気軽に投稿いただければ幸いです。
ニュースレターは不定期に発信いたします。何かご意見などありましたらお知らせください。
今後ともどうぞよろしくお願いします。
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株式会社 清水工房 (揺籃社)
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