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夏の猛暑は過ぎ去り、秋の風が肌を撫ではじめる9月。
初秋の八王子は歴史と伝統のイベント盛りだくさん!
さて本日は、2018年9月22日(土)と23日(日)の2日間にわたって開催されるイベント「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル2018〜」の1日目に参加してきたので、その様子をどこよりも早くお伝えします!
「八王子の伝統文化っていろいろあるけど...?」
そうでしょう、わかりますよその疑問!
何気なく八王子で生活していても、なかなか伝統文化とふれ合う機会ってないですもんねー
特に若い世代や上京してきた社会人の方からそんな声が聞こえてきそうなので、今回はそこらへんもわかりやすーくサラッと説明しながら「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」の魅力をお伝えしていきたいと思います!
宿場町 八王子の伝統芸能
写真はイベントで無料配布されている明治時代と現代を比較できる八王子マップ!
その昔、八王子は甲州街道に沿って八王子十五宿(八王子横山十五宿)と呼ばれる大きな宿場町があったんですよ。
(ちょうどイベントが開催される八王子駅北西部のあたり)
「八王子宿」は生糸貿易の中継地として維新後も隆盛し、そこで親しまれた文化は戦後まで続きます。
そう、宿場町だった八王子は、花街・置屋が栄え、多くの芸者衆(芸妓・舞妓)が客人を魅了した「芸能の町」という歴史も併せ持っているんですね!
※花街=芸妓屋が集まっている区域のこと
※置屋=芸者をかかえておく家のこと
もともと八王子は織物や染物といった繊維業が盛んだったし、芸妓さんのあでやかな着物も豊富に揃えられたでしょうしね。
そんな宿場町、繊維業の町である八王子に伝わる伝統文化のひとつが「八王子芸妓衆」や「八王子車人形」です。
伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜とは
2016年から毎年秋に開催され、今年で3回目となる「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」は、歴史ある八王子を舞台に周辺の日野市、町田市、あきる野市など多摩地区の伝統文化を身近に知ることができるイベント。
※開催日時やアクセス方法、タイムスケジュールなどの詳細はイベントページをチェック!
「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」は「八王子芸妓衆」発祥の舞台でもあるJR八王子駅北口 西放射線ユーロードで開催され、当日は野外ステージの公演や人力車の体験などさまざまな催しで来場者を魅了!
「こんな伝統文化が多摩地区にあったんだ!」と、新しい発見に出会える1日は、まさに名前の通り「伝承の玉手箱」!
「観て、聴いて、触って」日本の伝統文化にふれ合える、子供から大人まで楽しめるイベントとして注目されています。
伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜1日目レポート!
引用:伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル2018〜公式ホームページ
はーいお待たせ!
ここから「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル2018〜」1日目の様子をレポートしていきます!
まずはイベント会場となる西放射線ユーロード周辺のマップから。
ふむふむ、JR八王子駅北口側の西放射線ユーロード入口から、横山町公園までがイベント会場になってる感じですね。
順番に見て行きましょう!
▶︎総合受付・人力車体験発着
まずは「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」の総合受付!
この「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」は、東京オリンピックに向けた「東京2020参画プログラム」なんですよ。
だから、海外からの観光客に向けて英語通訳が常駐!
実際、イベントには外国人観光客の方がけっこういらしていて、八王子市民としては嬉しい限り!
2020年はすんごい観光客で賑わうお祭りになってそうな予感。
そしてさっそくなんだけど...
「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」の目玉のひとつ、一般参加ができる人力車体験なんだけど、1日目はご覧の通り...
引用:伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル2018〜公式ホームページ
「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」公式ホームページで事前予約(茶会も含む)が行われていて、当日申し込みは狭き門となってます。
(当日キャンセルなどが出れば申し込みできるそうなので、早めに行って聞いてみるのがいいかも)
そしてこちら人力車!
乗りたーーーーーーーい!!!!
おぉ!
甲州街道沿いにある人力屋 『坂福』さんの人力車だ!
(実際にお店で稼動してます)
間近で見たの初めてなんだけど
人力車って高級感がすごいね。
▶︎華やかな衣裳でお目見え ~人力車「お練り」巡行~
※巡行スケジュールはイベントページへ
「八王子車人形のぉ〜 おねぇ〜りぃ〜!」
(一度聞いたら頭から離れない)
小粋良い口上とともに西放射線ユーロードを練り歩く人力車の「お練り」巡行!
まるで江戸時代にタイムスリップしたかのような情景に、老若男女を問わず大興奮!
通常「お練り」はお祝い事や襲名披露などで行われるものだそう。
「八王子芸妓衆のぉ〜 おねぇ〜りぃ〜!」
(一度聞いたら頭から離れない)
2回目の「お練り」巡行は芸妓さんを乗せて!
都会の街中に咲く江戸の華...
「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル2017〜」で大反響を呼び、今年もプログラムに組み込まれた理由がわかる!
通りすがりのギャラリー、特に女性から「見て見て!すごくキレイ!」と歓声が。
美しい姿は、背景が和風でも都会でもやっぱり美しいんです!
ぜひ23日の「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」に来て生で見てほしいです!
▶︎古地図展示 ~古道、そしてその軌跡~
お次はさまざまな時代の八王子の姿を見られる古地図展示!
八ヶ岳・秩父・日光・大磯・鎌倉・横浜・小田原と、古くからさまざまな地域を結ぶ道の交差点だった八王子。
歴史ある八王子の町を、今はなき道と照らし合わせながら時代に思いを馳せる。
ここでは伝統文化の岐路を知ることができますよ!
▶︎茶会 ~街なかで日本のおもてなし~
街中で歴史と伝統に心通わせる和の席。
「立礼(りゅうれい)式」と呼ばれる、椅子に座ったお茶席で、このお茶会も人力車体験と同じく一般参加ができます。
※こちらも事前予約があり当日参加は狭き門になってます...
▶︎八王子芸妓衆の華と粋 ~艶やかにおもてなし~
続いては、中町公園ステージで行われた八王子芸妓衆による演舞!
八王子花街・黒堀通りの置屋「ゆきの恵」から出てくる時から
ものすごい人だかりになってまして...
おそらく「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」でもっとも盛り上がる時間!
八王子伝統の華麗な舞、あでやかな衣装に身を包んだ芸妓さんたちの姿と三味線の音色、太鼓の囃子に、会場の雰囲気は古き宿場町の宴色に染まっていきます。
隣にいた外国人観光客の男性も
「スバラシイ!」
と日本語でひとこと!
(なぜか嬉しくなり謎の握手を交わす僕...)
「宿場町だった時代は、毎夜そこかしこでこんな舞いが見られたんだ...なんという贅沢」
普段、何気なく来ている八王子の駅前が、100年前はこんな姿だったのかと思うと、歴史や伝統の大切さを噛み締めてしまう。
そういう想いが、この「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル〜」には込められてるんですね!
▶︎人力車展示 ~文明開化の花形から、未来のstarへ~
そしてお次は人力車展示!
先ほど「お練り」でじっくり見られた歴史ある人力車と、最先端技術で開発中の未来のEV「Rickshaw リクショウ」の共演!
見た感じセグウェイみたいな感じかな?
うーん、人力車もいいけどこれも乗ってみたいな...
▶︎蔵の出店 ~昔も今もこどもの遊び~
網代園南側カフス蔵の前には、懐かしいお面やコマの色塗りができるワークショップが!
フリーイラストレーターの「ちよやあいみ」さんや、ボランティアスタッフのみなさんが楽しい色ぬりをレクチャーしてくれる!
ワークショップで色塗りできるのは、お面のほかけん玉や羽子板も!
特殊な絵の具でアートな思い出作品が家族で楽しめちゃう!
これは楽しいねー!
▶︎古道が紡いだ八王子の物語
そしてオープニングセレモニーなども開催された横山町公園!
個人的にこれはぜひ見ていただきたいパフォーマンス。
歴史古道研究家の宮田太郎氏による解説・語りで、地元市民でも気づかない八王子の「道」の歴史・物語を知ることができるんですよ。
独創的な世界観で繰り広げられるダンス、そして聴く者を魅了する歌声に観客も時間を忘れて酔いしれます。
▶︎八王子車人形 ~魂宿る車人形~
八王子が誇る伝統芸能「八王子車人形」も横山町公園で見られます!
いまや世界にその名が知れ渡り、地元八王子での定期公演のほかに海外招聘も多く、世界各国で公演を行っているというから驚き!
八王子車人形西川古柳座は東京都無形文化財保持団体にも指定されていて、その貴重な伝統にふれることができます。
伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル2018〜まとめ
いやー、こうやってあらためて八王子の伝統文化を見る機会ってなかなか無いから、すごく勉強になったし、八王子が「歴史の街」と言われる所以がホントよくわかった!
今日もすべての演目を紹介しきれなかったけど、23日は今日やっていなかった演目も含めてさらに多くのプログラムが組まれてます!
「瀬戸岡獅子舞 ~あきる野に伝わる郷土芸能~」
「中相原囃子連 ~小さな町の大きな絆、今を生きる人たちへ~」
「日野囃子保存会 ~日野に息づく江戸の祭囃子~」
などなど、八王子だけではなく多摩地区全体の伝統文化が目白押しになっているので、ぜひ明日は「伝承のたまてばこ〜多摩伝統文化フェスティバル2018〜」で日本の伝統、歴史にふれて楽しんでもらえたらと思います!
※23日のタイムスケジュールもはちなびイベントページでチェック!